※本記事は情報提供を目的としており、医師・薬剤師への相談の代わりになるものではありません。
「頭痛があるけどロキソニンとイブ、どっちを飲めばいいの?」——ドラッグストアでよく受ける質問のひとつです。
正直、選び方を間違えると効きにくかったり、副作用のリスクが上がることも。 薬剤師として正しい選び方をお伝えします。
結論:痛み止めは「症状と成分」で選ぶ
市販の痛み止めは「とりあえず有名なもの」で選ぶのは実はNG。
- ✅ 頭痛・歯痛・生理痛 → ロキソプロフェン(ロキソニンS)が効きやすい
- ✅ 胃が弱い人・空腹時 → アセトアミノフェン(タイレノール)がおすすめ
- ✅ 生理痛・炎症を伴う痛み → イブプロフェン(イブ)が向いている
- ❌ 空腹時にロキソニンやイブ → 胃を荒らすリスクあり
- ❌ 飲酒後・肝臓が心配な人にタイレノール大量服用 → 肝障害のリスク
市販の痛み止め、主な成分はたった3種類
市販薬の種類は多いですが、鎮痛成分は主に3つしかありません。
| 成分名 | 代表的な市販薬 | 特徴 |
|---|---|---|
| ロキソプロフェン | ロキソニンS | 強力な鎮痛・解熱。胃への刺激あり |
| イブプロフェン | イブ、ナロンエース | 抗炎症作用あり。胃への刺激やや強め |
| アセトアミノフェン | タイレノール、カロナール(処方) | 胃に優しい。炎症には弱い |
薬局でよく見るバファリンは**「バファリンA」と「バファリンルナ」で成分が違う**ので注意が必要です。
- バファリンA → アスピリン(アセチルサリチル酸)+制酸剤
- バファリンルナ → イブプロフェン+アリルイソプロピルアセチル尿素
ロキソニンS・イブ・バファリン、何が違う?
ロキソニンS(ロキソプロフェン)
一番「効く」と感じる人が多い痛み止めです。2011年に市販化されて以来、人気No.1の座を守り続けています。
- 効き始め:服用後約30分
- 得意な痛み:頭痛・歯痛・腰痛・生理痛・発熱
- 注意点:空腹時の服用は胃が荒れやすい。必ず食後または牛乳と一緒に
イブ(イブプロフェン)
ロキソプロフェンよりやや弱いですが、抗炎症作用が特徴です。
- 効き始め:服用後約30〜60分
- 得意な痛み:生理痛・筋肉痛・炎症を伴う痛み
- 注意点:胃への刺激あり。空腹時は避ける
タイレノール(アセトアミノフェン)
鎮痛・解熱効果はやや穏やかですが、胃に最も優しい痛み止めです。
- 効き始め:服用後約30〜60分
- 得意な痛み:軽度の頭痛・発熱・胃が弱い人の痛み
- 注意点:飲酒習慣がある人の大量服用は肝障害リスクあり
症状別おすすめの選び方
頭痛
ロキソニンS → イブ → タイレノール の順でおすすめです。
ただし、頭痛が月に10日以上あれば「薬物乱用頭痛」の可能性があるため、受診を検討してください。
生理痛
イブまたはロキソニンSがおすすめです。生理痛はプロスタグランジンという物質が原因で、これを抑えるイブプロフェン・ロキソプロフェンが特に有効です。
生理開始前から飲み始めると効果的です(予防的服用)。
歯痛
ロキソニンSが最も効きやすいです。歯痛は炎症が強いため、抗炎症作用のある成分が有効です。ただし、歯の治療は必ず受けてください。
胃が弱い人・食事が取れないとき
**タイレノール(アセトアミノフェン)**一択です。空腹時でも服用できます。
子どもの発熱・痛み
**アセトアミノフェン(カロナールなど)**が基本です。子どもにはロキソプロフェン・イブプロフェン・アスピリンは原則使いません。
こんな人は要注意!飲んではいけないケース
ロキソプロフェン・イブプロフェンが禁止・注意な人
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍がある人
- 妊娠中(特に妊娠後期は禁止)
- アスピリン喘息(解熱鎮痛剤で喘息が悪化する体質)
- 腎臓・心臓が弱い人
- 15歳未満の子ども(イブプロフェンは11歳以上から)
アセトアミノフェンが注意な人
- 肝臓の病気がある人
- 飲酒量が多い人(毎日3合以上)
- 他のアセトアミノフェン含有薬と重複服用
薬剤師のひとこと:「痛みがひどいからと倍量飲む」「他の薬と一緒に飲む」は危険です。必ず用法用量を守り、わからないことは薬剤師に相談してください。
薬剤師おすすめ商品3選
1位:ロキソニンS(第一三共ヘルスケア)
市販薬の鎮痛剤として最も信頼性が高く、効果を実感しやすい定番品。頭痛・生理痛・歯痛・腰痛など幅広い痛みに対応。12錠・24錠・48錠と選べます。
2位:イブA錠(エスエス製薬)
生理痛・筋肉痛・抗炎症作用が欲しいときに。イブプロフェンに加えてアリルイソプロピルアセチル尿素・無水カフェインを配合し、鎮痛効果を高めています。
3位:タイレノールA(Johnson & Johnson)
胃が弱い人・空腹時にも使えるアセトアミノフェン製剤。妊婦さんや子どもにも比較的安全とされ、家族みんなで使いやすい痛み止めです(用量・年齢制限は必ず確認)。
よくある質問
Q. 痛み止めを飲み続けると慣れて効かなくなる?
A. 医学的には「慣れ(耐性)」は起きにくいですが、薬物乱用頭痛には注意が必要です。頭痛薬を月に10日以上、3ヶ月以上使うと、薬が原因で慢性頭痛になることがあります。頻繁に使う場合は専門医に相談してください。
Q. 痛み止めを空腹時に飲んでもいい?
A. ロキソプロフェン・イブプロフェンは食後か牛乳と一緒が原則です。空腹時に飲むとしたら**タイレノール(アセトアミノフェン)**だけです。
Q. 2種類の痛み止めを一緒に飲んでいい?
A. 原則ダメです。同じ成分が重なると過剰摂取になる可能性があります。特に市販の総合感冒薬(風邪薬)と鎮痛剤を一緒に飲むのは危険です(両方にアセトアミノフェンが含まれていることがある)。
Q. 痛み止めはいつ飲むのが正解?
A. 「痛くなる前」または「痛みが出始めた早い段階」が最も効果的です。「我慢してから飲む」のは効果が出にくくなることがあります。特に生理痛は生理開始と同時か少し前から飲むのがおすすめです。
Q. 眠れないほど痛い場合は市販薬で対処できる?
A. 市販薬で対処できないほどの激しい痛みや、発熱を伴う・初めての種類の痛みは、受診を強くおすすめします。自己判断で市販薬を飲み続けると、病気の発見が遅れることがあります。
まとめ
| 症状・状況 | おすすめ成分 | 代表薬 |
|---|---|---|
| 頭痛・歯痛・腰痛全般 | ロキソプロフェン | ロキソニンS |
| 生理痛・炎症を伴う痛み | イブプロフェン | イブA錠 |
| 胃が弱い・空腹時 | アセトアミノフェン | タイレノールA |
| 子どもの発熱・痛み | アセトアミノフェン | カロナール(要処方) |
市販の痛み止めは「成分」で選ぶことが大切です。「人気だから」「名前を知ってるから」ではなく、自分の症状と体の状態に合ったものを選んでください。
不安なことがあれば、ドラッグストアの薬剤師に気軽に相談してみてください。相談は無料です!